司法書士が解説する遺言書検認の手続
2026/09/06
遺言書の検認は、相続手続において重要なプロセスの一つです。司法書士は法的専門知識を活かして、この検認手続の流れや必要書類、注意点について詳しく解説します。遺言書の検認は、遺言書の内容を実行するために欠かせない手続で、検認を経ないと相続の手続を進めることができません。本ブログでは、遺言書の種類や検認の目的、具体的な手続方法を分かりやすく案内するとともに、実務に基づくポイントも紹介します。遺言書の検認について正しい理解を得て、スムーズな相続を実現しましょう。
目次
遺言書検認とは?司法書士が語る相続手続きのはじまり
遺言書検認は、遺言書を相続手続に使用する前に家庭裁判所で行われる重要な手続であり、遺言書の偽造や変造を防止し、相続人全員に遺言書の存在を通知する手続です。
なお、公正証書遺言と法務局で保管されている自筆証書遺言には検認の必要はありません。
司法書士はこれらの流れや必要書類の準備、注意点を整理し、遺言書が適切に活用されるようサポートします。遺言書検認は相続手続の第一歩として、スムーズな相続解決に欠かせないプロセスです。
遺言書検認の必要書類と手続の流れを徹底解説
遺言書の検認手続は、遺言書の内容を実行するために欠かせない手続です。
検認の申立ては、遺言書の保管者又は遺言書を発見した相続人が行います。
申立てには、遺言書の原本、申立書、遺言者の出生時から死亡時までの全ての戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本が必要です。なお、相続人が遺言者の父母、祖父母などの第二順位の相続人である場合、相続人が遺言者の兄弟姉妹及びその代襲者(甥、姪)などの第三順位の相続人である場合には、プラスして戸籍謄本が必要となります。詳しくは、裁判所のホームページで御確認ください。
申立ては遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に行います。申立てに必要な費用は、収入印紙800円と連絡用の郵便切手です。郵便切手の額は裁判所ごとに異なりますので、各裁判所のサイト又は電話問合せにて御確認ください。
検認は、指定された期日に申し立てた家庭裁判所に相続人が出頭して行われます。封印された遺言書であればそこで封印が開封され、内容の確認が行われます。封印された遺言書の場合、家庭裁判所の検認を受ける前に遺言書を開封してしまうと、過料(罰金)を科される可能性もありますので注意が必要です。
検認では、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名などの内容が確認されます。これにより、この後に遺言書が偽造されることや改ざんされることが防がれます。
ここで重要な点は、検認は、検認の日現在における遺言書の内容を明確にするものであり、遺言の有効・無効を判断する手続ではないということです。つまり、検認を受けても、次のような場合には遺言が無効になる可能性があります。
①日付や署名が欠けている
②訂正方法が法律に定める方法によっていない
③内容が不明確で解釈が分かれる又は特定できない
④内容が改ざんされている
つまり、「検認=遺言を実行できる」ではありません。検認は「遺言の内容を守るための手続」であり、「遺言の正しさを保証するもの」ではないことに注意しましょう。
仮に相続人間で遺言書の効力を争う場合は、最終的には、遺言無効確認調停、遺言無効確認訴訟によることになります。
検認が終わった後、遺言書に検認済証明書を付けてもらうようにするため、検認済証明書の申請をします。この際、遺言書1通につき150円の収入印紙が必要です。これにより、遺言書に検認済証明書が付き、遺言の内容を執行できる準備が整います。
司法書士はこれらの流れを的確に案内し、円滑な相続の実現をサポートします。遺言書検認の正しい理解と準備は、安心した相続の第一歩と言えるでしょう。
これで安心!遺言書検認を理解して円満な相続を実現しよう
以上のとおり、遺言書の検認は、家庭裁判所が遺言書の存在と内容を公的に確認する重要なプロセスです。繰り返しますが、検認は、遺言書の偽造や変造を防ぎ、遺言内容に基づく相続登記や銀行口座の解約の手続を円滑に進めるために欠かせない手続ですが、遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。
遺言書検認の手続を正しく理解し、スムーズな相続を実現しましょう。司法書士は、適切な書類準備や手続きの進行をサポートし、トラブルを未然に防ぎます。